砂抜き

しじみに含まれる亜鉛

亜鉛含有量の多い食材の代表は牡蠣で、100グラムあたり13.2ミリグラムの亜鉛が含まれています。
一方しじみの亜鉛含有量は100グラムで2.1ミリグラムと、その数値はとても牡蠣には及びません。
ですが、しじみは比較的手軽に、安価に手に入る食材で調理もしやすく、亜鉛の他にも多くの有効成分を含んでいるため、体に良い成分を同時に、効率的に摂れるという大きなメリットがあります。
ここでは亜鉛と私たちの体の関係について考えてみたいと思います。

ヒトの場合、亜鉛は体内に約2g存在します。
それは細胞全体に行き渡り、DNAや蛋白質の合成に関与しています。
また血漿の中にある亜鉛は、アルブミンなどの蛋白質と結合しており、免疫機能に関わっています。
さらに糖の代謝にも必要で、インシュリンの合成や働きに欠かすことのできないミネラルです。

体内の2gという所要量は、鉄とほぼ同じですが、亜鉛は鉄より、尿として排出されてしまう量が多いことが知られています。
排出量は加齢によって増えるため、歳を重ねるごとに、食事を通じて積極的に外部から取り入れることが必要になります。
望ましい摂取量は18歳~29歳の男性が約9ミリグラム、女性が7ミリグラム、30歳以上では性別に関係なく30ミリグラムです。
先に述べたように、DNAや蛋白質合成に関係している亜鉛ですから、不足すると成人では免疫不全、皮膚炎、脱毛症、味覚障害などの症状が、子供なら成長障害、貧血といった症状が起こりやすくなります。
成人男性なら精力減退のリスクも増えます。
成人、子供、性別を問わず骨粗鬆症にもかかりやすくなります。 

含有量はさほど多くなくても、しじみは手軽に食卓にのせることのできる、亜鉛を含んだ食材です。
最もポピュラーなレシピはお味噌汁ですが、亜鉛はビタミンCと共に摂ると吸収が良くなるので、この場合は長ネギ(茎の部分=白い部分にビタミンCが多く含まれています)を刻んだものを放つと良いでしょう。
また、某男性アイドルグループの一人がオススメしたことで知られるようになった鍋料理のレシピ(しじみと昆布のだし汁で豚肉や野菜を煮込み、ポン酢でいただく)も、ビタミンCの豊富な豚肉と合わせることで亜鉛の吸収率が上がる、理にかなったものです。

このように、亜鉛は私たちの健康に欠かせない栄養素である反面、排出量も多いので、毎日コンスタントに摂取する必要があります。
牡蠣やしじみ、イカやタコといった魚介類、海苔やワカメ、ヒジキなどの海藻類、チーズなどの乳製品、豚レバー、牛肉を始めとする肉類(ビーフジャーキーやサラミなどの加工製品を含む)、卵、豆類、穀類(パスタなど小麦粉を加工した食品)など、亜鉛は多くの食材に含まれているので、献立に困ることはないでしょう。