シジミの基礎知識

シジミの生態

蜆(シジミ)は二枚貝綱シジミ科の総称です。軟体動物門二枚貝綱の総称を二枚貝類ともいいます。シジミ以外の二枚貝類にはアサリ・ハマグリ・アカガイ・カキなどがいます。
淡水域や汽水域(淡水と海水が混ざっている領域)などに生息しています。河川などの塩分濃度が0%の所や、海などの塩分濃度が3%を超える所で生息はできません。

殻から2本の管を出していて、太い管で吸い込み、細い管で吐き出しています。卵を吐き出す時も細い管から吐き出します。シジミはプランクトンを食べて生きています。
シジミは孵化(ふか)して約5か月で精子を出せる状態になります。その後雌雄同体になり放精放卵します。
エサの取り込みや呼吸のためにシジミ1gあたりに1時間で0.2リットル、シジミの体内に水が流れます。その過程でろ過が行われるために、水質浄化にシジミは大きく貢献しています。

日本では宍道湖・小川原湖・十三湖・涸沼・網走湖・パンケ沼・利根川・木曽川・北上川などでシジミが獲られています。
船から鋤簾(じょれん)というものを使い、川や湖の底を泥ごと回収するような方法でシジミを獲ります。その後ふるいでシジミと泥を分けます。シジミの量が年々減少していることから、許可なくシジミを獲ることはできません。
減少の理由は海面上昇による湖や川の塩分濃度の上昇や鳥と考えられています。またタイワンシジミという外来種が特にマシジミを追いやっていることもあります。タイワンシジミはマシジミより汚い水を好むので食用には向きません。

シジミとアサリ


シジミと紛らわしい貝にアサリがいますが、シジミは約2~3cmでアサリは3~4cmでアサリの方が少し大きいです。シジミの可食部100gにおけるカロリーは64kcalで、アサリは30kcalです。シジミの成分で特徴的なことはオルニチンが含まれていることです。アサリや他の貝類にはほとんどオルニチンは含まれていません。一方アサリはタウリンが豊富に含まれているという特徴があります。シジミもアサリもどちらも特徴があるので、しっかり両者の特徴を把握したうえで使い分けてください。

シジミの種類


シジミは現在100種類以上います。昭和13年には日本で生息しているシジミは形の違いを考慮して20種類ということになっていましたが、形の違いはそれほど重要でないとされて現在日本にいるシジミは3種類ということになっています。日本に生息している3種類のシジミは

  • マシジミ
  • セタシジミ
  • ヤマトシジミ

です。

マシジミ

マシジミは綺麗な川に生息しているシジミです。
日本では数が少ないですが、アメリカではマシジミがたくさんいます。
成長するにつれて黄褐色から黒色になります。殻の内側は紫色をしています。
朝鮮半島や中国北部に多く分布しています。川の上流の砂底が住処です。

セタシジミ

黒褐色のシジミです。内側は紫色です。日本だと琵琶湖で摂れます。他のシジミと比べると少し小さいです。
水深1m~5mまでの砂泥底に多く生息しています。

ヤマトシジミ

日本の99%のシジミはヤマトシジミです。成長するにつれて黒色になります。内側は淡紫色です。
日本だと島根県の宍道湖(しんじこ)と青森県の十三湖が主なヤマトシジミの産地です。日本以外だとサハリン・韓国・北朝鮮にも生息しています。

シジミと砂抜き

スーパーなどの店頭で販売されているシジミは砂抜きをする必要はありません。シジミは生息地が砂泥質の水底なので、砂がシジミの中に入ることは稀です。
そしてスーパーで販売されているシジミはあらかじめ前処理が行われています。
活きシジミの場合でも貝の表面を軽く洗う程度で大丈夫です。

砂抜きをする場合、ザルにシジミを並べ、ザルごと塩水に漬けて、暗所で夏は3~4・冬は4~5時間置いてください。その後3~6時間空中で放置してください。

しじみをおいしく効果的に食べる方法

取れたてのシジミを食べるときだけはひと手間かけることをオススメします。
ひと手間かけるとおいしさや、栄養の量が増加します。
産地直送の場合でも一度冷凍されていたり、前処理が行われていたりするものはひと手間かける必要はありません。
ひと手間かける場合は以下の手順で行ってください。

  1. 直射日光のあたらない常温の部屋で、1%の塩水にシジミを漬けて3時間放置してください。(600mlの水なら6gの塩)
  2. 1%の塩水を新しいものにして、また3時間放置します。
    以上の手順でアラニン・プロリン・グルタミンなどのアミン酸の量が約5倍に増加します。
  3. 直射日光のあたらない常温の部屋で、水に漬けずに6時間程度放置してください。
    3の手順を行うことで、アラニンやコハク酸の量が増えることが期待できます。

シジミの注意点

シジミに多く含まれているオルニチンは肝臓の機能を上げ、肝臓の病気を予防する効果があるというのは有名です。
しかし慢性肝炎・C型肝炎・肝機能障害を起こしている人はシジミによってオルニチンを摂取することは危険です。

シジミには鉄分が豊富に含まれています。鉄分を摂ると活性酸素が発生して、慢性肝炎・C型肝炎・肝機能障害を悪化させる危険性があります。
オルニチン自体は元々体内にあるアミノ酸なので問題は生じません。シジミ以外の方法でオルニチンを摂取することをお勧めします。

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