しじみを摂ることでのリスク

しじみは肝機能向上や貧血予防・改善などの効果があり、健康にとって優れた食材です。
しかし、ウイルス感染や肝臓病罹患者の摂取制限など、リスクに対する対策も必要です。
今回は、しじみを摂取する際のリスクについてご説明します。

手洗いと加熱調理でウイルス対策

しじみが生息する汽水域には、川から流れてくる汚水や有害物質が流れ込んできます。
人間の排泄物は浄化処理場で浄化されますが、ノロウイルスは水の浄化処理に使われる塩素濃度では死滅することなく、感染力を保ったまま排出され、川から海へと流れていきます。
しじみはプランクトンと一緒に体内に取り込んでしまい、中腸線といわれる器官に蓄積します。
そのため、十分に加熱せずに食べると、ノロウイルスに感染する可能性があります。

ノロウイルスは、正しい対応をすれば恐ろしいものではありません。
調理の際に貝に手を触れたら石鹸などでよく手を洗い、除菌をします。
貝も85度以上の温度で1分間加熱すれば、ノロウイルスは死滅しますので、感染することはありません。
しじみはノロウイルスよりも重篤な劇症肝炎になる可能性のあるA型肝炎ウイルスに感染していることもありますが、これも、85度1分以上の加熱で予防できますので、しっかり熱を通していれば問題はありません。

肝臓病に罹患している方は摂取要注意

しじみには肝機能を高める効果があり、肝臓病の予防にも役立ちます。
しかし、慢性肝炎やNASH(非アルコール性脂肪肝炎)、アルコール性肝障害などの肝臓病に罹患している場合は、病状によりしじみの摂取は制限されます。
しじみは鉄分が豊富で貧血予防にも効果がありますが、その鉄分が排出されずに肝臓内に蓄積され、肝硬変や肝臓がんなど、病状を悪化させる危険性があります。
基本的には摂取を避けるべき食品となります。
食べる際には、必ず医師と相談の上、その指示に従って、許容範囲内での摂取を守ることが大切です。

しじみは健康効果の高い食品ですが、多少のリスクもあります。
しかし、正しい知識を持って調理するだけでリスクは回避できますので、恐れる必要はありません。
これまで、しじみのような二枚貝を食べての事故はほとんどありませんので、生食などの無謀な行為をしない限り問題はないでしょう。
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