しじみとプランクトン

しじみは美容や健康に優れた食材ですが、私たちの環境にも優れた働きをしてくれています。
しじみは汽水域で生活し、植物性プランクトンを餌として食べて成長しますが、それだけで、私たちの環境の改善に役立っています。
どのような働きをしているのでしょうか。

しじみとプランクトン

しじみは、植物性プランクトンを主な餌としています。
河川の水流れ込む汽水域は陸から川に流れ込んだ栄養素が豊富で、しじみの成長にも適した場所です。
また、暖かい時期になると、日光が当たることで、プランクトンの餌となる藻類の成長にもよく、しじみの繁殖も盛んとなります。
そのため、4月頃から10月頃も気温や水温の高い時期がしじみの繁殖期となっています。

富栄養化が進む汽水域

しじみの生息する汽水域は富栄養化は進むエリアです。
とくに湖沼では、陸地から運ばれたリンや窒素などが滞留しやすく、植物性プランクトンが異常繁殖することが多くなっています。
植物性プランクトンが動物性プランクトンの餌となり、動物性プランクトンが魚の餌になるという食物連鎖が正常に行われれば問題はありません。
しかし、食物連鎖のバランスが崩れると、大量のプランクトンが食べられることなく死に、湖底に沈み堆積します。
時間の経過とともにヘドロとなり、水質汚染が進み、生物がすめない環境となってしまいます。

しじみの水質浄化力

しじみは、植物性プランクトンや有機懸濁物をエラでろ過して、不要な有機懸濁物だけを排出します。
その能力は、1gのしじみ1個が1時間に170Lの水を取り込みます。
水槽に植物プランクトンで青くなった水を入れると、わずか数時間で透明な水にするといわれるほどです。
海岸沿いの汽水域では護岸工事などが行われ、しじみの生活環境が破壊されつつありますが、汽水湖などでは、しじみによる水質の浄化の研究も行われています。
しじみ漁で有名な島根県の宍道湖では、宍道湖の全しじみ量で計算すると、3日で宍道湖のすべての水を浄化しているといわれます。

しじみはプランクトンを旺盛に食べることにより、生息水域の水を浄化する役割を果たしています。
私たちがたくさんしじみを食べることにより、しじみの生産量も増加し、日本の周辺の水質浄化につながればと期待します。
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